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2018.10.30

産廃収運業許可がとりたい!たった5分でわかる3つのポイント

建設業の現場で排出されたコンクリートがらや医療の現場で排出される感染性産業廃棄物など、産業廃棄物は日々様々な現場で排出されています。もっとも、産廃収運業(産業廃棄物収集運搬業)を始めるには許可が必要です。しかも、積む場所と降ろす場所の許可が必要です(例えば東京都で収集し千葉県の処理施設に運搬する場合、東京都と千葉県の許可が必要です)。
そこで、産廃収運業許可の注意点を①許可の要件、②申請上の注意点、③申請手数料・審査期間の3つのポイントで解説していきますね。

許可の要件

【人的要件】 
講習会が修了していることおよび欠格事由に該当しないことが必要です。

⑴講習会の修了
産廃処理業全般に共通するのが講習会の修了です。これから行おうとする産廃業について確かな知識があることを証明するためのものです。

講習会は毎月全国で行われており、都合のつく日時と場所を選び受講することができます。どこの都道府県で受講していただいても構いません。例えば、会社は東京都にあるけど受講は出張先の大阪で、というのでもOKです。早く受講したい場合には、他の都道府県で受講することを検討してみるとよいでしょう。添付書類である修了証は試験合格の場合2週間程度で届きます。

⑵欠格事由
個人の場合はその個人が、法人の場合はその役員、使用人、法定代理人、相談役または顧問および5%以上の株主が

イ 成年被後見人若しくは被保佐人または破産者で復権を得ない者
ロ 禁錮以上の刑に処せられその執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
ハ 暴力団員などでなくなった日から5年を経過しない者

などに当たらないことが必要です。

 

【場所的要件】 
事務所や駐車場の使用権原があることが必要です。契約書

事務所などが賃貸の場合、賃貸借契約書の使用目的に「産業廃棄物収集運搬業」の記載がないと突っ込まれる自治体もあります。その場合は同意書や承諾書といった形で対応するとよいでしょう。ただし、不動産業者さん等のの協力が必要となることもありますので、不動産屋さんとの関係性も大事ですね。そのような場合には不動産業者に連絡し、事情を丁寧に説明して前向きに対応してもらいましょう。

【物的要件】 
車両と運搬具の調達が必要です。
○車両
まだ許可もない段階で車両を調達しなければならないの?とも思いますよね。もし、要件面で心配であれば担当行政機関に事前相談されると良いでしょう。

車両は事業に見合うものを調達しましょう。車両の種類は基本なんでもOKですが、用途に合わせて調達しましょう。例えば、キャブオーバ、平ボデー、コンテナ専用車、ダンプ、冷凍冷蔵車などです。特管産廃の感染性産業廃棄物の場合は、てびきに「冷凍冷蔵車」や「保冷車」と指定されている自治体があります。原則的に全国同じ対応なのですが、てびき上は保冷車の指定がなくても保冷車を求められたりします。また、保冷車に代わることができるものならOKだったりもします。感染性産業廃棄物の場合は、事前に車両の確認をすべきですね。平ボデー、キャブオーバ、ダンプ、コンテナ専用車、車両

 

また、関東圏の9都県市(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市)の条例では、粒子状物質排出基準を満たさないディーゼル車に規制を設けています。この規制に該当する車両は要件を満たさないため許可が取れません(※NOx・PM法とは異なる規制です)。

例えば、福島県と東京都の許可が必要な場合、福島県ではディーゼル車規制がないのでどんな車両でもOKですが、同じ車両で東京都に申請をしても、条例の基準を満たさない車両の場合は申請を受け付けてもらえません。ですので、複数の都道府県で同時申請する場合には注意しましょう。

※どんな車両が規制対象かはこちらの記事をご覧ください。→ディーゼル車規制について

また、車両は自己所有またはリースであることが必要で、レンタルはNGです。リースとレンタルの違いは、車検証の「所有者欄」と「使用者欄」の名義が異なっている場合がリースです。

○運搬具
産廃物を入れる袋(トンバックやフレコンバック)やドラム缶、ブルーシートなどの運搬具を用いる場合は調達が必要です。産廃物が飛散・浸透しないような運搬具を調達しましょう。フレコンバック、トンバック、バイオハザードマーク、運搬容器

感染性産業廃棄物の場合、バイオハザードマーク(赤・橙・黄)付きの容器を収集運搬しますが、通常は排出事業者である病院側で用意します。しかし、収集運搬の許可申請の際に、同じ容器をスペアとして用意するように言われる自治体がありますので注意しましょう。

【経理的要件】
経理的基礎がしっかりしているかを考慮されます。事業を行うわけですから、その事業を行うだけの能力があるかを確認するわけですね。

この点は直前期だけで判断される場合や、直前3年分で判断されたりします。基本的には黒字決算であることが望ましいです。望ましいというのは、赤字の場合には提出する書類が追加されたり、あまりひどいと許可取得が難しくなったりするからです。
自治体によっては、中小企業診断士の診断書の提出を求められることがあります。「今後の経営が黒字化していきますよ、そういう計画ですよ」ということを専門家にお墨付きをもらうんですね。これによって経理的基礎があると判断されれば、許可取得が可能となってきます。

※詳しくはこちらの記事をご覧下さい。→中小企業診断士の診断書

 

申請上の注意

各自治体が公表しているてびき内に申請書類一式と添付書類一覧があります。ですので、基本的にはそれに従って書類を整えていきます。

しかし、てびきに書いていないことで注意することもあります。例えば、前述の保冷車なんかがそうです。自治体によっては保冷車指定の記述がなくても問いあわせしてみると「保冷車です」と言われたりします。「てびきに書いてないけどどうやってそんなことがわかるんですか」と質問をすると「政令や通達に書いてあります」という返答がきたりします。じゃあ書けよ!と思いますが。

また、首都圏でのディーゼル車規制もあります。そういった地元ルールみたいなのが各自治体にあります。書類に不備があっても後で提出でOKというところもあれば、そもそも受け付けないというところもあります。

そして、許可が必要な業種はほとんどに当てはまることですが、ハード面を揃えてから許可申請をするので、既に投資し終わっている状況なわけです。ですから、それで許可がとれないとなれば大損害ですので、ハード面の調達前に許可の見込を検討する必要があります。なので、ある程度申請の見込ができたなら、一度担当行政機関に電話ないし直接行って、要件や必要書類の確認をすると良いでしょう。そして、具体的な計画などの話をすると良いでしょう。

役所協議のポイントですが、基本的にこちらから聞かないと教えてくれないので、ことあるごとに「その他特記事項はありませんか」と聞いた方が良いです。「ない」と言われても「本当にないですね」といちいち念を押して下さい。後出しで書類の提出を求められたりしますので。

 

申請手数料および審査期間

○申請手数料
多くの自治体で、新規申請の手数料は81,000円となっています。複数の自治体に同時申請する場合、その自治体ごとの手数料が必要です。当然その分の費用がかさみます。手数料は各都道府県の証紙で支払います。東京都の場合は証紙を買うのではなく、振込用紙をもらい都庁1階の銀行で振込むという方式です。

○審査期間
いわゆる標準処理期間は自治体によってバラバラです。30日の自治体もあれば、40日だったり60日というところもあります。それも、土日含めてカウントする自治体や、含めないでカウントする自治体など様々です。申請業者さんにも受注予定があるでしょうから、どのくらいの期間で許可が下りるのか確認しておきましょう。

 

最後に

産廃収運業を行っている業者のほとんどが建設業との兼業です。元請会社などから「コンクリートがらを運んでくれないか」と頼まれたりすることが多いようです。産廃収運業をサイドビジネスとしている業者さんは多くいらっしゃいます。ですので、迅速に許可の申請をし、ビジネスチャンスを逃さないようにしましょう。また、急いで許可が欲しいという業者さんは産廃専門の行政書士に頼むことをおすすめします。

 

【記事の執筆者】

 

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